海外に住む日本人の子どもが通う学校は、日本人学校かインターナショナルスクールが多いのではないでしょうか。
子どもが日本人学校へ通う場合は、学校で国語の授業があるし、子ども同士、日本語でコミュニケーションをとるので、自然と日本語を身につけることができますが、インターナショナルスクールもしくは現地校へ通う場合、学校で日本語を学ぶ機会はなく、主に学習・使用する言語は英語もしくは現地語になります。
純日本人の私の子ども達はインターナショナルスクールに通っており、学校で日本語の授業はもちろんありません。
ある友人家族は、もう将来的に考えて日本語を使えても無駄ではないけど有利にはならないから、日本語を学習させずに英語以外の他の言語を学習させると決めた家族もいました。
言語は一足飛びに習得できる訳ではないので、習得のためには継続的に学習する環境を整えてあげる必要があります。
マレーシアに限らず、海外では補習校という全日制の日本人学校へ通わない子どもが、日本へ帰国する際に日本の学校環境に適応できるように日本の教科書を使用して日本語を学習できる学校があります。
マレーシアにある補習校は、クアラルンプール、ペナン、イポーの3か所のみ。
ここジョホール・バルには、日本人学校はありますが補習校はありません。
子どもの年齢やまわりの環境によって、日本語学習の目的(ゴール)や進め方、適した教材など違いますよね。
今回は、我が家の子ども達の日本語学習の経験をもとに、マレーシア、ジョホール・バルでの日本語学習ツールについてご紹介します。
ジョホール・バルで子どもの日本語学習:通信/オンライン
マレーシア、ジョホール・バルには、日本人学校はありますが補習校はありません。
なので、子どもが日本語を学習するには…
- 親がインターネットもしくは本屋で教材を吟味して準備し、親が教える
- 通信教育
- オンライン学習
- 家庭教師を探して教えてもらう
- 塾などへ通う
インターネットもしくは本屋で教材を準備して親が教えるや通信教育、オンライン学習は、いつからでも始められますよね。
我が家の体験談をもとに、メリットとデメリットをまとめました。
アプリ・教材のダウンロード
インターネット上には、無料のさまざまな学習教材やアプリがあります。
またゲーム感覚で学べる学習アプリもたくさんありますよね。
この学習方法のメリットは、無料もしくは安価でさまざまな学習教材を得られるという点です。
我が家は、「ちびむすドリル」というサイトをよく使っていました。
こちらは無料で教材をプリントアウトでき、サイトも学年ごとにまとめられているので使いやすいですよ。
デメリットは、プリンターが必要な点と子どもに合わせた学習プランを親が考えないといけないので、親の負担が大きいです。
また親が教えると子どもに甘えが出てきやすいので、継続が難しい点です。
ゲーム感覚で学べるアプリも使用したことがありますが、我が家の子ども達は、はじめは反応も良く楽しんで学習していましたが、そのうち飽きてしまって継続が難しかったです。
通信教育
我が家は、マレーシアへ移住する2年前から、くもんへ通わせて国語と算数、英語を習わせていました。
くもんではそれぞれの子どもの理解度に合わせて段階的に学習を進められるので、移住後も継続させたいと考えて、移住後2年くらいは国語と算数のみ通信教育を受けていました。
使用するくもん教材を日本から送ってもらい、まる付けは私がして、定期的にくもんの先生と学習のすすめ方などを相談し行っていました。
くもん学習のメリットは、くもんの学習カリキュラムがしっかりとしているので学習する項目が明確であることと、それぞれの子どもの理解度に合わせて学習がすすめられることです。
デメリットとしては、くもん学習のための時間確保と教室に通わずに家で学習するため、子どものモチベーションの維持が難しいという点です。
オンライン学習
オンラインでの家庭教師学習は、個々の日本語学習レベルに合わせた学習が可能です。
インターネットで検索すると、さまざまなサービスがありますよね。
我が家は、あるオンライン家庭教師サービスを利用したことがありますが、教師陣は教師によってランクがあり、ランクで料金が異なっていました。
一対一なのできめ細やかな指導を受けられました。
このようにオンライン学習のメリットは、きめ細やかな指導を受けられることと通う必要がないこと、時間に融通が利きやすい点です。
デメリットとしては、安価なところもありますが全般的に料金が高い!長く継続するには相当の出費になり費用的な負担が大きい点です。
ジョホール・バルで子どもの日本語学習:対面学習
子どもの日本語学習のうち、通信/オンラインとして3つをまとめました。
- 親がインターネットもしくは本屋で教材を吟味して準備し、親が教える
- 通信教育
- オンライン学習
次に、対面での日本語学習の体験をまとめます。
- 家庭教師を探して教えてもらう
- 塾などへ通う
対面での学習は、教師や学校の都合・予定に合わせていかなければいけないですが、対面学習ならではの良さもありました。
家庭教師
我が家の上の子どもは、日本の教員免許を持ち日本語を教えている家庭教師から国語の教科書と補助教材を使用しての学習を1年くらいしていました。
この学習方法は上の子どもには合っていたようで、この時にグンと語彙数が増え文章力がついたように感じます。
家庭教師のメリットは、子どもに合わせた学習ができる点と対面授業なので子どものモチベーションを保ちやすい点です。
デメリットは、良い家庭教師を見つけるのが非常に難しい、時間の調整が必要、料金が高め、先生との相性が合わない場合もあるということです。
日本語文化継承学校
マレーシアのお隣の国シンガポールには、日本の学習塾などもあり、ジョホール・バルより日本語を学習できる選択肢が多くあります。
我が家の子ども達は、毎週日曜日にシンガポールにある日本語文化継承学校へ約2年半通っていました。
こちらの学校では、4つのコースがあります。
▶あいうえおコース:5歳以上~小学校入学前のお子さんが対象で、ひらがなやカタカナの導入、絵本や紙芝居、工作などを通して日本語と日本の文化を学びます。
▶小学国語コース:現地校またはインターナショナルスクールに通っている日本国籍を持っている児童が対象で、小学1年~6年の各学年のクラスで、日本の国語教科書を使って学習します。
▶中高生コース:現地校またはインターナショナルスクールに通っている中学1年~高校3年の生徒が対象で、時事問題を中心に中高生に関心の高い内容を取り上げた授業やプロジェクト・リサーチ・発表などを通して日本語力をつけていく学習をします。
▶国際コース:小学1年以上の日本語を外国語として学ぶ児童が対象で、個々のレベルに合わせてクラス分けされ、外国人児童向けの教材を使って文法などを学習します。
日本語文化継承学校のメリットは、日本語だけでなく、季節の行事等を通して日本の文化を学ぶことができる点と学習意欲を保ちながら似たような境遇の友達と日本語を学べる点です。
デメリットとしては、ジョホール・バルから通うので通学に時間がかかる点で、たまに渋滞にはまってしまうことも⁈
また入学時期が決まっており、キャンセル待ちをしなければいけない場合もある点です。
我が家の子ども達はこちらの学校に通って、新しい友達ができたり、日本語の基礎力や文章を書く力、コミュニケーション力がついたと感じます。
また、日本の文化を学び楽しむことができたようです。
まとめ
今回は、我が家の子ども達の日本語学習の経験をもとに、マレーシア、ジョホール・バルでの日本語学習ツールについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
9~10歳ころに言語発達の一つの節目があるそうで、その節目の前後に移住した我が家の子ども達は、上の子と下の子で言語学習に差が出ました。
実際にどのような差が出たかというと、移住して数年後に本人たちに思考の主軸となる言語を聞いたら、上の子は日本語で下の子は英語と答えていました。
ここジョホール・バルでは日本語を学習できる方法が限られているのが現状です。
子どもの発達や性格、そして親の予算に合った日本語学習方法探しにおいて、我が家の体験談をお役に立てていただけますと嬉しいです。
今後も新しい情報を追記・修正していきますね。